セラミックの歯の寿命はどれぐらい長い?
色々な素材のメリットとデメリット、寿命のご紹介

1. 金属
よくある銀歯です。金属の差し歯は自然に劣化していきます。金属の劣化による寿命は7~10年と言われており、金属が劣化すると、その隙間に虫歯菌が入り込んでしまったり、根が傷んできてしまったりというトラブルを引き起こしてしまいます。
2. 硬質レンジ
金属の土台であるメタルコアと呼ばれるものを作り、その上に硬質レンジ(金属にプラスチックを貼ったもの)を載せるような形で作る差し歯です。プラスチックということですから、当然ながら金属よりも劣化が早く、着色の汚れが目立つのが難点です。
3. セラミック
セラミックは1の金属、2の硬質レンジに比べると耐久性に優れた素材と言っていいでしょう。オールセラミックで作られた差し歯は通常8~10年もつといわれていますし、良い口内環境であれば、20年持つともいわれています。この寿命の長さがセラミックの人気なのですね。
4. ジルコニア
近年、差し歯として使われるようになったジルコニアという素材は、セラミックと比較しても硬度が高いです。これにより、金属の歯を使わないで歯科治療ができるようにもなっています。平均年数は8~10年とセラミックとほぼ同様ですが、数十年使い続けられるケースもあります。着色なども目立たないという傾向がありますが、強度がある分、歯を痛めてしまうというケースもあります。
セラミックの値段&寿命
ちなみに、保険適用でできる前歯は、金属の裏打ちにプラスチックを張り付けたもの。セラミックの詰め物の相場は3~5万円と言われています。なお、セラミックの粒子とプラスチックが混ざったハイブリッドセラミックインレーは3~4万円、通常のセラミックインレーは4~5万円というのが相場です。
このようにセラミック素材は比較的高価ですが、素材を検討する時は、その金額と「それがどれだけ長く使えるか」という寿命との関係性を考慮すべきです。例えば数万円の投資で20年間つかえる差し歯であれば、むしろコストは安いということもいえるでしょう。
事故や歯ぎしりに注意

予防策としてはナイトガードと呼ばれるマウスピースを就寝中につけるなどが挙げられます。こういったものをつけると噛む過度な力からセラミックの歯を守ることができるというわけです。
差し歯ってなんで寿命が変わるの?
そもそも、素材の違いに加えて、差し歯の寿命はどのような要因によって変わるかご存知でしょうか。差し歯は人口の歯であり通常の環境で使用していれば比較的長く使うことができるといわれていますが、口の中の状態が悪い場合にはその通りではないのです。
例えばタバコや歯周病など、口内環境が悪化する要因があると、寿命も必然的に短くなっていきます。素材の劣化は当然のこと、変色などでも、差し歯の部分だけ色が変わったりすると審美的な問題によって差し歯の入れ替えを検討しなければいけなくなってしまうのです。
まず禁煙をし、変色しないように日常の歯磨きや定期的な歯科医院への通院によるホワイトニング、プラークの除去などを行うようにしましょう。こういったことを意識することで、差し歯の寿命は大きく変化していきます。
いかがでしたでしょうか。通常の素材に比べて寿命が長く使いやすい素材であるセラミックですが、食いしばりや歯ぎしりなどの対策や、変色リスクなども考慮しなければいけないことがお分かり頂けたかと思います。歯医者さんとともに、様々な観点から自分に合う差し歯の素材を選びましょう。