歯茎から膿が出てくる!その原因、治療法は?
目次
歯茎から膿が出てくる場合にも、それは何らかの感染、炎症が起こっているサインだと考えられます。
ケガなどで皮膚から膿が出る場合には放置しても治ることがありますが、歯茎から出る膿の場合、何らかの治療が必要になっている状態であることがほとんどです。
今回は歯茎から膿が出る原因、治療法についてご紹介していきます。
歯茎から膿が出る原因と治療法
歯周病
歯周病は、歯茎の炎症が起こるとともに歯を支えている骨が破壊されていく病気です。
歯周病が重度に進行していくと、歯茎から膿が排出されるようになり、場合によっては歯茎が大きく膿をもって腫れ、強い痛みを出すこともあります。
<治療法>
歯茎から膿が排出されるくらいの歯周病はかなり進行した状態ですので、ぐらつきなどの症状が強く、周囲の歯への影響が懸念される場合には抜歯が必要になることもあります。
まだ残せる状態であれば、歯の周囲の歯石や汚れをきれいに取り除き、炎症を静める処置が必要です。また、歯茎の状況を改善するために、相談の上歯茎の手術を行う場合もあります。
根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)
歯の内部の神経のない歯、神経が壊死した場合に起こることがある病気で、歯の根っこの先端に膿が溜まって歯茎に膿の袋を作り、そこから膿が排出されます。
この場合には、歯根の先端周囲に膿の袋ができ、ニキビのような見た目となって膨らんだりつぶれたりということを繰り返すことも多くあります。
<治療法>
このような状態になっている時は、慢性炎症化しているため、あまり痛みを感じることはありません。ですが、放置すると悪化してしまい抜歯しなければならなくなる恐れもあるため、早めに根の治療を受ける必要があります。
歯根破折(しこんはせつ)
神経を抜いた歯に時々見られるもので、歯の根っこが割れてしまっている状態です。
神経を抜いた歯は弾力性が失われてもろくなるため、歯が割れやすくなります。
結果的に、噛む力に負けて真っ二つに割れることがあり、そこから細菌感染を起こして周囲に膿を溜め、歯茎から膿が排出されます。
<治療法>
歯根破折の場合の多くは抜歯となりますが、割れ方によっては複数の歯根がある歯の場合には歯根を一部残せることもあります。
歯茎から膿が出たら早めに歯科を受診しましょう
歯茎から膿が出る場合のほとんどが上に挙げた三つのケースのいずれかですが、そのほかにも、親知らず周囲の歯茎に炎症をおこして膿が出るケース、インプラント周囲に感染が起こって膿が出るケースなどもあります。
また、まれなケースでは歯茎のがんで膿が出ることもあります。
いずれにしても、歯茎から出る膿というのは良くない兆候ですので、早めに歯科を受診して原因を究明し、早めに対処することが大事です。
心当たりのある方はぜひ早めに歯科を受診するようにしてください。