歯の表面がザラザラ・・それって歯石かも。放置するとどんなことが起きる?
目次
それはおそらく歯石かもしれません。
歯石は一度ついてしまうとなかなか落ちず、それどころかどんどん蓄積して厚みを増していきます。
ついていても特に痛みも出ない歯石ですが、実は放置すると様々な悪影響をもたらすのをご存じですか?
今回は、
・歯石とは何なのか?
・歯石の悪影響
・歯石の対処法
・歯石が付きにくくなる方法
について解説していきます。
歯石とは何?

歯石とは、歯の周囲に蓄積した「歯垢(プラーク)」が唾液のミネラル成分と結びついて硬くなってしまったものです。歯垢の段階であれば自分で落とすことができますが、歯石になってしまうと落とすことは困難になります。
ちなみに、歯垢は24~48時間くらいで硬くなり始め、10日くらい経つと明らかな歯石という形になると言われています。
歯石の悪影響
歯石がついていても特に痛みを感じることはなく、歯石自体にも毒性はありません。
ですが、歯石には次のような悪影響があります。
歯周病リスクを高める
歯石の表面はざらざらしており、そこに細菌が付着して増殖してしまいます。
その結果、周囲の歯茎の炎症を起こし、歯周病を発症させ、悪化させる原因となります。
歯周病は、最初は歯茎の炎症だけですが、進行すると歯を支えている骨まで溶かしてしまい、最終的には歯を失う原因になります。
口臭の原因になる
歯磨きをしても、歯石の内部に入りこんだ細菌を落とすことはできません。結果的に、歯磨きをしても口臭が改善しない、ということになってしまいます。
歯が汚く見える
歯石には色素が付着しやすく、見た目にも歯がいつも黄ばんでいるように見え、不潔な印象を与えてしまいます。
歯石の対処法
セルフケアは基本的に不可能
歯石は基本的には自分で落とすことはできません。
自分で歯石を取り除くグッズが売られていることがありますが、一部やわらかめの歯石が落とせたとしても、すべてをきれいに取り除くことは不可能だと考えた方がよいでしょう。
硬くなった歯石に対して無理に力をかけると、歯茎を刺してしまったり、表面に傷をつけるだけでさらに歯石が溜まりやすくなったりするだけなので、おすすめしません。
歯科医院で取る
歯石は歯ブラシや市販の器具で落とすことは不可能です。
落とすなら歯科医院の専用の器具や機械で落とす必要があります。
歯石は、個人差はありますが、誰でもついてしまうものなので、一般的には半年に一回程度が推奨されますが、すぐについてしまう人の場合には3カ月に一回など、頻度を多めに行うことをおすすめします。
歯石が付きにくくなる方法
こまめに汚れを落とし、歯垢を溜めない
歯石のつきやすさには個人差があります。この個人差が生まれる背景には毎日のセルフケアや生活習慣が関係しています。
歯石を付きにくくするためには、まずは、歯垢を溜めないようにすることが大事です。
具体的には、
- ・毎日の歯磨きで磨き残しが出ないようにする
- ・デンタルフロスや歯間ブラシも併用して歯間もキレイにする
- ・夜寝る前には特に念入りに歯磨きをする
- ・歯垢を作る元になる糖分の摂取に気を付ける
といったことが基本になります。
歯垢は溜まってから2~3日程度で歯石に変わっていきますので、歯垢がついたとしてもきちんととれていれば歯石になることはありません。
ブラッシング指導を受けましょう
実際のところ、多くの人は自己流の歯磨きになっていて、歯垢が取り残されているため、それが歯石になってしまっています。
これを解決するためには、歯科医院でブラッシング指導を受けるのが一番です。
正しい磨き方が身につくことにより、歯石のつき方も格段に違いが出てきます。
一度もブラッシング指導を受けたことのない人、またはすぐに歯石がついてしまう人は一度歯科医院でブラッシング指導を受けてみましょう。
まとめ
たかが歯石、されど歯石。
大したことのないように見える歯石ですが、溜まるほどに悪影響が大きく、歯を失うことにもつながりかねないものでもあります。
歯石取りが苦手な人もいるかもしれませんが、日頃から意識して正しい方法で歯みがきをすることで歯石は溜まりにくくなりますので、歯石取りの際にも痛みが出にくくなりますし、歯茎も健康になっていきます。
歯石が溜まりやすい、という人はぜひ今回の内容を参考にしてみてくださいね。

















