そのゲップやおなら、噛みしめが原因かも?
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ですが、げっぷやおなら、胸やけ、胃のむかつきといった胃腸症状が、噛みしめからきていることもあります。このような場合、食べ物や食べ方を変えても症状が改善することはありません。
今回は、噛みしめによって胃腸症状が現れる呑気症についてご紹介していきます。
空気を飲み込む呑気症(どんきしょう)
唾液を飲み込む際、意識せず空気を大量に飲み込んでしまっていることがあります。
そうすると、胃腸にガスが溜まり、げっぷやおなら、腹部膨満といった症状が現れてきますが、この症状のことを「呑気症」と言います。
日本では10%程度の人に見られるとされており、特に20代〜50代の女性に多いことが分かっています。
呑気症では、体内にガスが溜まることも問題ですが、げっぷが出る際に胃液や胃の内容物も一緒に逆流し、逆流性食道炎となって胸焼けの症状、喉の痛みなどの症状が出ることもあります。
呑気症は歯の噛みしめによって起こることもある

人は、日中無意識に噛みしめてしまっていることがあり、このようなことでも呑気症を起こすことがあります。
無意識のかみしめは、緊張・不安状態、ストレス状態、何かに集中している時などに起こりやすく、それによって歯の痛み、あごの痛み、頭痛や肩こりなどのトラブルが起こることは良く知られています。
ですが、それに加えて、噛みしめる際に唾を飲み込むということも起こりやすくなってしまうため、その時に空気も一緒に飲み込んでしまい、呑気症の症状も出やすくなってしまうのです。
呑気症の診断・治療
もし、げっぷやおなら、胸やけ、胃の不快感、痛みなどの胃腸症状が出ていて、なかなか治らない場合には、基本的に消化器系の問題がないかをまず内科、消化器科など診てもらうようにし、必要ならば治療を受けるようにしましょう。
それでも症状が改善しない場合、噛みしめが原因で起こっていることも可能性として考えられます。
歯科的に問題を解決する場合、まずはご自身で、日中に噛みしめていることはないか?普段何気ない時に上下の歯を合わせていることはないか?ということをチェックしていただき、積極的にそういった行動をやめることが解決の第一歩となります。
噛みしめは歯にとっても、あごや周囲の筋肉にとっても大きな負担となり、さまざまな不快症状の原因にもなりますので、そういった意味でも噛みしめをなくしていくことはとても重要です。
なかなか噛みしめが改善しない場合には、歯に装着するマウスピースを作製し、装着するというのも効果的です。具体的には、日中や夜間にマウスピースを装着することで噛みしめを防ぎ、症状の改善が期待できます。
また、噛みしめは心理的ストレスが原因になっていることも多いため、ストレスを溜めない、リラックスする時間を持つなど、心理的な部分を改善していくことも大事ですので、そういった部分もぜひ意識して取り組んでみてください。