江東区は飼い犬が増加中!でも犬だって歯・口内ケアを怠ると歯周病になるんです
江東区は犬の登録数が増加している

犬の歯は人の歯とどう違う?
■本数の違い
人の歯が28本であるのに対して、犬の歯は42本もあります。臼歯と切歯の数が人よりも犬の方が多いのですが、犬歯の数には違いがありません。
■硬さの違い
犬は、食べ物をしっかり噛むイメージを持っているため、人の歯よりも硬いと思っている方もいるでしょう。実は、犬の歯よりも人の歯の方が硬いのです。歯の硬さというものは、歯の表面を覆うエナメル質の硬さで示すことができます。犬の歯のエナメル質の硬さは、人の歯のエナメル質の約60~70%の硬さしかないといわれています。そのため、硬い物をよく食べる犬は歯が割れたり折れたりすることがあります。
■口腔環境の違い
犬は、人よりも虫歯になりにくいという特徴があります。これには、口腔内の酸性度と唾液成分、歯の形が関係しているといわれています。
・酸性度
口内の酸性度は、人が弱酸性、犬がアルカリ性なのですが、虫歯菌はアルカリ性の環境では繁殖しにくくなっています。
・唾液成分
人の唾液成分には、でんぷんを糖に分解する酵素が含まれています。そのため、虫歯の原因となる糖分が口の中に残りやすく、虫歯になりやすいという特徴があります。それに対して犬の唾液には、でんぷんを糖へと分解する酵素が含まれないため、口の中で虫歯菌が繁殖しにくいのです。
・歯の形
人の歯には溝があります。その溝に虫歯菌が溜まるため、虫歯になりやすいといわれています。それに対して犬の歯には溝がないため、虫歯菌が溜まりにくくなっています。
このように、様々な理由によって犬は虫歯になりにくいといわれています。
犬の歯はどのようにケアすればいい?

■いつから始める?
歯磨きは、子犬の頃から始めることが理想とされています。脳が柔軟で外の世界に対して強い好奇心を持つ6~8週齢が理想とされていますが、6~8週齢を超えてから始めても遅くはありません。小型犬や短頭種は歯周病になりやすいといわれているため、できるだけ毎日ブラッシングをしてあげましょう。
■歯磨きをする前の準備
いきなり口の中に歯ブラシを入れて磨くことは避け、まずは犬の口元を触ることから始めましょう。犬が好きなおやつを用意して、お座りをさせます。そして、口元を外側から軽く触り、大人しくしていたらおやつを与えましょう。そうすると、口元を触られても大人しくしていればおやつをもらえると学習します。
同じように歯茎を触り、大人しくしていたらおやつを与えます。慣れてきたら、歯茎をマッサージしましょう。同じ要領で上唇、下唇をめくります。そして、歯ブラシを歯に触れさせて、1秒単位で触れている時間を伸ばしていきましょう。段階ごとにおやつを与えて、少しずつ進めることがポイントです。
ブラッシングでは、犬用の歯ブラシか、子ども用の毛束が柔らかい歯ブラシを使いましょう。大人用の歯ブラシは毛束が硬いため、歯茎を傷つける恐れがあります。また、犬のサイズに合わせて小型犬用・中型犬用・大型犬用があるので、適切なものを選ぶようにしましょう。
■ブラッシングのポイント
歯周病の原因となる歯肉の溝に溜まった歯垢やバクテリアを取り除くことが大切です。歯ブラシを歯肉の溝に対して45度の角度で当て、回すように動かします。このとき、歯肉の溝に溜まった歯垢やバクテリアを掻きだすイメージを持ってください。
全ての歯をしっかり磨くことが大切ですが、特に虫歯になりやすいといわれている切歯と前臼歯、後臼歯を重点的に磨きます。