コラム

歯医者さんが日常的に行う「滅菌対策」の方法とは?

歯医者さんに行くと器具が多いと感じませんか?
歯を削る器具・詰め物をする器具と色々な種類の器具があります。
中には金属バットにおいて診療器具を持ってくることもありますが、ほとんどの歯医者さんでは個別パッキングされた器具を目の前で広げることでしょう。
個別パッキンされた器量器具は患者さんごとに新しく滅菌されていて、衛生的な医療器具を使用しています。
滅菌という言葉は普段の生活であまり聞かないですが医療現場では多く利用されています。
今回は滅菌という言葉について、そしてその滅菌方法が患者さんにとってどのような利益を与えているのかを池田歯科がご紹介します。

滅菌対策をしないとどうなるのか

滅菌対策をしないとどうなるのか
滅菌という言葉はあまり一般の人にとって馴染みのある言葉ではないです。
普段の生活でよくでてくるのは消毒や除菌や抗菌です。
全て似たような意味を持っていますが一度整理してみましょう。

消毒…可能な限り病原微生物を減らすこと
除菌…消毒と同じ意味
抗菌…菌の増殖を抑制する効果

消毒と除菌は同じ意味になりますがどこで使い分けるのかというと、表記する商品で使い分けます。消毒は旧薬事法(医薬品医療機器等の法律)で規定されている医薬品や医薬部外品と呼ばれる薬用石鹸で使用できます。

しかし、洗剤や部屋の菌を減らすような商品には旧薬事法は適用されないので消毒という言葉は使用できません。その時に代用として使われるのが除菌です。

少し話が逸れてしまいましたが滅菌とは一体どのような意味でしょうか。
滅菌…病原性の意味を問わず、すべての微生物を死滅させること
滅菌はすべての微生物を死滅させるという強い意味合いの言葉でした。
では、この滅菌はなぜ医療の現場で使用されるのでしょうか。

歯科や外科などは処置中に出血を伴うことが多いです。
メスで切開するときもあれば、歯茎から血が出やすくなっている患者さんもいます。
このようなときに滅菌されていないと、出血部位を介して菌が血管中に混入することがあります。
通常の免疫力を持っている人であれば白血球が細菌を退治してくれるのですが免疫力が低下しているお年寄りや有病者の方では細菌が生き続けることがあります。
そうすると菌血症という状態になり、抗生物質の投与で菌が死滅すればいいのですが死滅しない場合は敗血症や心臓の膜に炎症を起こし最悪の場合、死亡することもあります。

院内感染対策

滅菌対策は院内感染防止と似ています。院内感染とは歯科医院で細菌やウィルスに感染してしまうということです。
中でも薬剤耐性菌や日和見感染が多いです。薬剤耐性菌というのは抗生物質の使いすぎで出現する菌で、抗生物質が効かない菌です。消毒にも強い耐性を持つものもあり、消毒で取り除けないものは滅菌で取り除くことになります。

院内感染は過去にも問題になったことがあります。
アメリカ疾病管理予防センターでは院内感染に対する指標でスタンダードプレコーションを制定しました。
院内感染の大きな問題点は感染力の弱い老人や免疫力の低下している患者さんが感染しやすいということです。
さらに目に見えない細菌やウィルスはどこで感染したのかわからないまま症状が進行していくというのも問題の一つです。

滅菌対策の主な一覧

滅菌対策の主な一覧
口腔内には常時たくさんの菌がいるので滅菌は特に大切になってきます。そんな歯科における滅菌方法は多種多様で、滅菌するものによって滅菌方法が変わってきます。
歯科医院によって異なりますが標準的な滅菌方法をご紹介します。

<オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)>
この滅菌方法が最もメジャーな滅菌方法です。
121℃で20分間、2気圧をかけて滅菌を行います。
この滅菌方法では主に歯医者さんが使用する診療器具全般を滅菌することができます。

<ガス滅菌>
エチレンオキサイドガスを使用するのが一般的です。
プラスチック製品やゴム製品などを滅菌することができます。
有毒ガスを使用するので換気ができる環境でないと使用できません。

<火炎滅菌>
ガスバーナーなどで熱することで滅菌します。
歯科医院に置いてある治療用ユニットに備え付けられていることが多くなってきました。

まとめ

このように滅菌方法は各種あるのですが、主に使用されるのはオートクレーブです。
診療器具はほとんどオートクレーブで滅菌されますが、麻酔の針やゴム手袋・ガーゼなどは使い捨てで使用されていることがほとんどです。

オートクレーブは最も滅菌の効果が高く、最も経済的です。
オートクレーブを使用するときに必要なものは水だけで非常に費用対効果が良いです。

さらに滅菌をするときにネックになるとされているのが芽胞というものです。
芽胞は消毒や除菌では死滅することがなく、強い感染力を保持しています。
この芽胞を除去できる唯一の方法がオートクレーブ滅菌です。
今や歯科業界にオートクレーブ滅菌はなくてはならないものとなっており、患者さんが日常的に安心して治療を受けてもらえる環境作りとして重要な存在です。

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